検証端末とは
検証端は、ソフトウェアやアプリケーションなどの開発プロセスにおいて、製品が正しく動作し、要件を満たしているかどうかを確認するためのデバイスや環境のことを指します。主にプロダクトやソフトウェアが対応するべき異なるデバイス、プラットフォーム、オペレーティングシステムなどでQA(品質管理)チームによって検証作業が行われます。
具体例
Webサービスの場合は検証端末として基本的には下記のような情報を明らかにする必要があります。
デバイス | OS | OS ver | ブラウザ | ブラウザ ver | モニター | 解像度 |
---|---|---|---|---|---|---|
Windows PC | Windows10 | OS最新 | chrome | ブラウザ最新 | 21~24インチ | 1920×1080 |
検証端末の選定方法
To B(ビジネス間取引)向け検証端末
To Bのサービスにおいては、利用するユーザーをあらかじめ分かっているのでヒアリングベースでの検証端末の精査になります。
-
考えられるアクターやユースケース単位でヒアリングシートを作成する
ヒアリングする際のベースは主に下記の2つの観点が考えられます。
-
アクターベース
- サービスを利用するアクター単位での検証端末をヒアリングする
-
ユースケースベース
- サービスのユースケース単位での検証端末をヒアリングする
-
アクターベース
- ヒアリングシートをもとに、現状利用している端末・今後利用が考えられる端末をヒアリングする
- ヒアリング内容をもとに検証端末を決定する
To C(ビジネス間取引)向け検証端末
To Cのサービスにおいては、基本的に利用するユーザーをあらかじめ特定することができないので、既存の類似サービスのアクセス端末の調査や、現状の利用されているデバイスの市場調査などが必要になります。
- 既存の類似サービスのアクセス端末を調査する
- 現市場での一般的な統計データなどから利用端末を想定する
考慮すべき点
全ての端末で調査できるわけではない
QA(品質管理)チームの工数や予算・スケジュールなどの都合上全ての端末で不具合なく動作するかを検証することは不可能です。
そのため、検証する端末には優先順位を設ける必要があります。そのため最終的な検証端末の精査は、事前の調査と工数や予算、スケジュールなどを参考に決めていく必要があります。
機能単位で検証端末が変わるケース
一部の機能で別の端末を利用しているなどのケースも考えられます。例えば、健診システムのWebサービスにおいて、基本的にはPCを利用するが、一部の機能だけはタブレットやスマートフォンで利用することが想定されているなどです。
業界規格への適合性
特定の業界規格や法的要件に適合していることを確認します。例えば、医療分野ならばHIPAA準拠、金融分野ならばPCI DSS要件への適合性を確認します。