初めに
プランニングポーカーはアジャイル開発の手法で、作業の見積もりをチーム全体で行う方法の一つです。しかし、新たな見積もり手法を試してみたいと思うこともあるでしょう。そこで、本記事では、プランニングポーカーをベースにした新しい見積もり方法について説明します。
ステップ1:全ての工数を7とする
まず、全てのタスクに対して一律に「ストーリーポイント」を7とします。これにより、すぐに全てのタスクにポイントを付けることができます。この初期値は調整可能であり、プロジェクトやチームの特性により適宜変更することが可能です。
ステップ2:一定時間を設けてストーリーポイントを見直す
次に、各メンバーが任意のタスクに対してストーリーポイントを見直します。初期値が7だったものを、各タスクの難易度に応じて正しいポイントに変更します。これには時間を設け、各メンバーが考えやすいようにします。ただし、あまりに時間が長すぎると効率が落ちてしまうため、ある程度の制限時間を設けると良いでしょう。
ステップ3:チームメンバーで一通り見て認識を揃える
最後に、チームメンバー全員で各タスクのストーリーポイントを見直し、認識を揃えます。この時、大きく見積もりが異なるタスクについては、その理由を共有し、意見を交換します。
まとめ
この見積もり方法は、初期の見積もり作業を効率的に行い、その後の見直し作業で精度を上げるという手法です。またタスク間の相対的な大きさを考慮することが容易になります。
この手法のメリット
- 全てのタスクに初期値を付けることで、各々がタスクにストーリーポイントを心理的に変更しやすくなる
- 最初の意見のすり合わせにかかる不要な時間、議論をしなくていいものを議論せずに済む
- 個々のメンバーが独自に見積もりを行い、その後で認識を合わせるという流れは、各メンバーの意見を尊重しつつ、全体としての統一感を保つことができる